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ワンピースのキャラクターデザインが中国のアニメに与える啓発

主 旨 本稿では、「ワンピース」という日本の人気アニメ作品におけるキャラクター設定については、分析を行い、中国のアニメに与える啓示をまとめる。 まず、「ワンピース」という作品につい…

主 旨

本稿では、「ワンピース」という日本の人気アニメ作品におけるキャラクター設定については、分析を行い、中国のアニメに与える啓示をまとめる。

まず、「ワンピース」という作品について簡単に紹介する。尾田栄一郎によるこの日本の少年漫画は主人公が海賊となった少年モンキー・D・ルフィであり、念願と冒険が充満する物語である。その中に登場人物が数多く、皆、それぞれの個性を持っている。キャラクター性格の設定、人物像の作成、服飾と色彩の特徴という3つの角度から、分析し、作品のキャラクター設定の特色を把握する。それを踏まえて、中国アニメの現状を少し紹介してから、キャラクター性格設定の柔軟性、表現方法の多様化、色彩の活用を切り口として、ワンピースのキャラクター設定が中国のアニメに与える啓示を提示する。

中国のアニメ産業は現在、良い発展チャンスに直面しているが、さらに高いレベルの作品を創り出すために従来の、単調かつ保守的なキャラクター設定モードを変更しなければならないと思われる。本稿の分析研究は「ワンピース」の良い経験をまとめ、中国アニメ産業の発展に啓示を与えれば、それなりの研究意義と文化価値を発揮してくると思っている。

キーワード:ワンピース、キャラクターの設定、国産アニメ、啓示

目 次

はじめに. 3

1.ワンピースについて. 3

1.1作品概要. 3

1.2主要な登場人物. 3

2. ワンピースのキャラクター設定の分析. 3

2.1キャラクター性格の設定. 3

2.2人物像の作成. 3

2.3服飾と色彩の特徴. 3

3. ワンピースのキャラクター設定が中国のアニメに対する啓示. 3

3.1中国のアニメの現状. 3

3.2キャラクター性格設定の柔軟性. 3

3.3表現方法の多様化. 3

3.4色彩の活用. 3

おわりに. 3

参考文献. 3

はじめに

ワンピースは日本で、大人気なアニメ作品である。今まで、単行本は第75巻まで刊行され、全世界での累計発行部数は3億4500万部を突破している。本稿は主にワンピースのキャラクター設定をめぐって分析を行う。この分析を通じて、良い経験をまとめてみようと思う。

周知のとおり、日本のアニメ業は世界で非常に発達し、数多くの優れた作品を創りだしてきた。国内で、日本のアニメに関する研究は数多くある。例えば、孙旸の『日本动漫研究』、李常庆の『日本动漫产业与动漫文化研究』など。これらの著作は日本アニメの創作背景、人物設定の特徴、文化背景などを詳しく説明している。また、郭焕焕の「《海贼王》的美学分析」はワンピースという作品を絞ってその中に見られた日本のアニメの独特な美意識を分析する。日本でも、ワンピースについての専門的な研究はずっと盛んに行われている。ワンピース世界研究所の『ワンピース研究王』、『ワンピース発見王』、『ワンピース伏線王』、東大ワンピース研究会の『これからの「ワンピース」の話をしよう』など、ワンピースについての本が多く出版された。これらの本は様々な角度からワンピースを分析している。ただし、今まで、国内外でワンピースのキャラクター設定という角度からワンピースを詳しく分析する研究はまだ少ない。

 したがって、本稿では既存の研究を踏まえて、ワンピースのキャラクター設定を詳しく分析することにする。このような研究によって、日本のアニメ文化に対する理解を深める一方で、中国のアニメの発展にも示唆を与えられると思う。

1.ワンピースについて  

1.1作品概要

 まず、ワンピースの作品について簡単な紹介を行う。ワンピース(ONE PIECE)は尾田栄一郎によって創り出された日本の漫画作品である。この漫画作品を原作として、一連のテレビアニメ・アニメ映画・ゲームなどを作成した。しかも、現在に至るまでワンピースの話がまだ終わっていない。創作者は依然として定期的に作品内容を更新している。ワンピースでは、海賊となった少年モンキー・D・ルフィを主人公として、「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を巡る海洋冒険の話を述べている。作品のテーマは主として夢への冒険、自由への憧れ、仲間達の友情であり、それ以外で平和、忠実、博愛なども含め、深くみると壮大な世界観を表現していると思われる。

 ワンピースは熱血系の少年漫画作品であり、その中で夢の力を十分に表している。主人公のモンキー・D・ルフィはずっと海賊王になる夢を抱き、どのような困難にあってもあきらめず、仲間たちと一緒に乗り越えようと努力している。また、登場人物はほとんど明らかな人生目標を立て、目標を実現できるように一生懸命努力している姿である。そして、彼達の海洋上での冒険経験から、自由の大切さ、深い友情とチームワークが見られる。ワンピースが連載作品として、最初から現在までずっとストーリーを継続して展開できる原因はその積極的なテーマと深く関わっていると思われる。幼い頃、皆が夢を持っているだろう。しかし、次第に成長していくうちに、最初の夢を忘れてしまい、別な人生の道へ歩んでいった人が少なくないようである。ワーピンスにおける夢への初心を忘れず、絶えず奮闘する精神が多くの人を感動させられるため、この作品は非常に高い人気を博したと思う。

1.2主要な登場人物

 作品を少し紹介した上で、主要な登場人物について説明しようと思う。ワンピースの登場人物およびキャラクターの設定は明らかな特徴を持っている。登場人物が数多くあるが、皆は自分なりの性格を持ち、自分なりの人生目標を実現しようと努力している。ここでは、まず、主要な登場人物を少し紹介する。キャラクターの設定に関する詳しい分析は次の節で行う。

 ●主人公―モンキー・D・ルフィ

 ルフィは明るい少年である。彼の大きな笑顔、大まかさはいつも人を笑わせる効果がある。主人公として、ルフィは完璧なヒーローのイメージではない。彼は悪い癖があり、とんでもない食いしん坊である。しかし、ワクワクするような冒険が何より大好きで、夢・信念・仲間のためなら死をも恐れない。自分にはない仲間の個性で航海が出来ている事を素直に認め、仲間のことを誰よりも頼りにし大切に思っており、仲間からの信頼も厚い。彼の「海賊王におれはなる」というセリフは夢への執着、どのような困難にも挫けない勇気を十分に表現する。そして、彼は悪魔の「ゴムゴムの実」を食ったため、全身を自在に伸縮させられるゴム人間になった。自分の夢を叶えるために、ルフィはこの特別な能力を活かし、いろいろなチャレンジを遂げてきた。

 ルフィは熱血系漫画の主人公として、伝統的なヒーローのイメージと違う。彼は楽観的で、夢を追う少年である同時に、普通の人間のように悪い癖を持っている。しかし、それはルフィの主導的な役割を果たすことに対して影響を及ぼさない。むしろ、主人公のイメージをより一層豊かで、親切なものにすることができる。

●ロロノア・ゾロ

ロロノア・ゾロルはフィの最初の仲間である。両手の二刀に加え、彼は三本目の刀を口にくわえて振るう「三刀流」の剣士として、世界一の剣豪を目指している。同時にクールでストイックな武士道精神の持ち主でもある。「世界一の剣豪になる」という野望のためストイックに強さを求道している。船内では鍛錬を積んでいる風景が良く見られ、強敵や死線も己を高めるものとして好んで挑む。一切の甘えも妥協もない武士道精神を持ち、「背中の傷は剣士の恥だ」として、背後からの攻撃をあえて真正面から受けるなど己の命よりも信念を貫くことを選ぶ。

ゾロから、夢への追求がみられるだけではなく、伝統的な武士道精神も表してくる。

●ナミ

ナミはルフィの2人目の仲間である。元は海賊専門の泥棒であり、お金・お宝に目がない。彼女はオレンジ色の髪と左上腕部のタトゥーが特徴の、才色兼備の美女であり、その夢が自分の目で見た世界中の海図を描くことである。

●イナズマ

イナズマはルフィの3人目の仲間である。彼は赤髪海賊団狙撃手ヤソップの息子であり、母バンキーナ譲りの長鼻が最大の特徴。臆病でお調子者ながら、器用で口八丁なパチンコの名手である。父のような「勇敢なる海の戦士」を目指している。

●サンジ

サンジはルフィの4人目の仲間である。黒いスーツと、金髪にくるりとした左右非対称の眉毛が特徴で、常に煙草をくわえている。左目は常に髪で隠していたが、新世界編からは髪の分け目が逆になって右目を隠すようになり、口髭を生やしている。コックの命である手を傷つけないように、足技で戦う。彼は無類の女好きである。伝説の海「オールブルー」を探す。

●トニートニー・チョッパー

チョッパーはルフィの5人目の仲間である。動物系悪魔の実「ヒトヒトの実」を食べた「人間トナカイ」として、人獣型、人型、獣型に変形が可能で、人語を話せる。何でも治せる医者を目指している。

●ニコ・ロビン

ニコ・ロビンはルフィの6人目の仲間である。クールで頭脳明晰な美女。新世界編では、伸びた髪をオールバックにし、サングラスをかけている。超人系悪魔の実「ハナハナの実」の能力者で、身体の一部をあらゆる場所から花のように咲かせることができる。歴史上の「空白の100年」の謎を解き明かすため旅をしている。情報・情勢に通じているので、一味の中では知的な場面で重要な役割を担う。

ワンピースの登場人物が非常に多く。主要な登場人物として、上記の者以外にも数人いるが、ここでは1人ずつ詳しく説明しない。

2. ワンピースのキャラクター設定の分析

2.1キャラクター性格の設定

上記の主要な登場人物から見ると、ワンピースのキャラクター設定について、キャラクター性格の設定、人物像の作成、服飾と色彩という3つの角度からその特徴を把握することができると思う。

まず、キャラクター性格の設定において、登場人物が皆、それぞれ自分なりの性格を持っている。ルフィの熱血、ゾロの執着、ナミの機敏、イナズマの無邪気、ロビンの冷静沈着などはとても印象に残っているものである。いろいろなタイプの人間によって構成されている冒険チーム全体はお互いに仲がよく、困難にあうときにいつも協力しあうことで問題を克服しようと考えている。ワンピースでは、多種多様のキャラクター性格設定が一人一人のイメージをより明確化する同時に、作品の内容を豊かにする。そして、性格の異なる人物を1つのチームにすることで、チームワークの力を発揮して目標に達するように設定している。このような設定はワンピースの重要なテーマである友情を十分に表してくる。

2.2人物像の作成

キャラクター設定以外で、ワンピースでは人物像の作成についてもいろいろと工夫している。各キャラクターの人物像は想像力に満ちれ、誇張性とユーモア感を持っている。このような人物像の設定は作品全体により良い娯楽効果をもたらす。作者の想像力は非常に豊富である。例えば、長い鼻のウソップは嘘つきの性格に相応している。トナカイのチョッパーは直立歩行し、普段の格好がまるで可愛い熊ちゃんのようである。下半身にパンツだけをはいて、改選人であるフランキーは体の内部にいろいろな武器を含め、その太った両腕と青い髪形が豪放かつワイルドのイメージを描いている。

全体的に言うと、ワンピースは日本アニメの従来の風格を受け継ぎながら、独特な特徴を備えている。各キャラクターの人物像は皆、明るくて、楽観的である。これは作品の自由、熱血というテーマによく合致している。

2.3服飾と色彩の特徴

服飾と色彩は視覚表現の重要な因子である。異なる色彩と服飾の組み合わせは異なる効果を持っている。アニメでは、キャラクター設定はよく、いろいろな色彩の活用を通して、異なる人物の性格と趣味などを表してくる。

ワンピースからみると、各キャラクターは殆ど、自分なりの色彩特徴を持っている。その色彩特徴は各キャラクターの性格をよく反映してくる。例えば、ルフィの赤いタンクトップ、青いズボン、黄色い麦わらという組み合わせは非常に鮮やかで、活気に溢れている。その主人公としての熱情、自信、リーダーシップと相まってとても印象に残るものである。ゾロの緑色の髪および服装に含まれている緑色は冷たく見えるが、実に活気に満ちている。緑色は価値への追求を表すものである。また、ロビンは紫色を代表的な色として、優雅かつ高貴でありながら、神秘感のある姿をしている。ナミはオレンジ色をその主要な色彩とする。オレンジ色は暖かくて、ナミの自由への憧れを十分に反映してくる。茶色は少し弱く、臆病なウソップにとって、最もふさわしい色だと思われる。

このように豊かな色彩の活用はキャラクターの設定、ストーリーの展開に対して、重要な役割を果たしている。

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作者: 中国论文网

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