公共サービスの市民満足度について

＜大 目 次＞

0．調査・研究の概要･･････････････････････････････････････････････････････････････5
I.序論･･････････････････････････････････････････････････････････････････････････7
II.公共サービスについての基本認識･･･････････････････････････････････････････････13
III.公共サービスの現状と問題点･･･････････････････････････････････････････････････23
IV .満足度の変動要因････････････････････････････････････････････････････････････33
V .原因分析と対策･･･････････････････････････････････････････････････････････････53
V I.今後の公共サービスの望ましい姿の検討･････････････････････････････････････････57
V II.新しい方法論の開発･････････････････････････････････････････････････････････68
V III.今後の課題･････････････････････････････････････････････････････････････････91
IX .補論････････････････････････････････････････････････････････････････････････92
X .参考文献･･･････････････････････････････････････････････････････････････････109
＜細 目 次＞
0．調査・研究の概要･･････････････････････････････････････････････････････････････5
1.目的････････････････････････････････････････････････････････････････････････5
2.公共サービスとはなにか？･････････････････････････････････････････････････････5
3.主要学会活動のレビュー･･････････････････････････････････････････････････････5
4.公共サービスの現状と問題点･･･････････････････････････････････････････････････5
5.満足度の変動要因について････････････････････････････････････････････････････5
6.原因分析と対策･･････････････････････････････････････････････････････････････5
7.公共サービスの望ましい姿･････････････････････････････････････････････････････6
8.新しい方法論の開発･･････････････････････････････････････････････････････････6
9.今後の課題･･････････････････････････････････････････････････････････････････6
10.補論･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････6
I.序論･･････････････････････････････････････････････････････････････････････････7
1.研究目的の大枠･･････････････････････････････････････････････････････････････7
2.研究の全体フロー････････････････････････････････････････････････････････････8
3.なぜこの分野の研究が遅れているか？･･･････････････････････････････････････････9
2
4.同テーマでの研究状況とその評価（これまでに何が分かっているか？） ･･････････････10
II.公共サービスについての基本認識･･･････････････････････････････････････････････13
1.期待度・満足度などの定義について････････････････････････････････････････････13
1)満足度とは･･････････････････････････････････････････････････････････････13
2)期待度とは･･････････････････････････････････････････････････････････････13
3)サービスとは････････････････････････････････････････････････････････････13
2.公共サービスの定義について･････････････････････････････････････････････････14
1)公共財とは･･････････････････････････････････････････････････････････････14
2)公共サービスの現実の特性･･･････････････････････････････････････････････15
3)本研究における公共サービスの定義････････････････････････････････････････15
4)公共サービスの特性･･････････････････････････････････････････････････････15
5)公共性の強弱について･･･････････････････････････････････････････････････16
3.各種サービスの特性分析･････････････････････････････････････････････････････17
III.公共サービスの現状と問題点･･･････････････････････････････････････････････････23
1.自治体行政の諸問題とＣＳ（顧客満足度） ･･･････････････････････････････････････23
1)自治体行政の中長期的課題･･･････････････････････････････････････････････23
2)ＣＳの視点からみた自治体行政の課題･･････････････････････････････････････23
2.行政における満足度向上の必要性･････････････････････････････････････････････24
1)民間サービスに比べ公共サービスの満足度は低い･･･････････････････････････24
2)家計支出に占める公共サービスの割合は大きい･･････････････････････････････27
3.海外、日本国内における公共サービス満足度水準の現状･････････････････････････29
1)日本における状況････････････････････････････････････････････････････････29
2)海外主要都市における状況･･･････････････････････････････････････････････31
IV .満足度の変動要因････････････････････････････････････････････････････････････33
1.問題意識･･･････････････････････････････････････････････････････････････････33
2.サービス種の特性による変動･･････････････････････････････････････････････････33
3.回答者属性による変動･･･････････････････････････････････････････････････････40
1)年齢による回答差････････････････････････････････････････････････････････40
2)男女による回答差････････････････････････････････････････････････････････42
3)利用頻度による回答差････････････････････････････････････････････････････44
4)利用目的による回答差････････････････････････････････････････････････････45
5)職業による回答差････････････････････････････････････････････････････････46
4.その他の要因による変動･･････････････････････････････････････････････････････47
1)地域間格差･････････････････････････････････････････････････････････････47
2)調査方法による差（郵送法とインターネット法）････････････････････････････････49
3)インターネット法による結果値と年齢補正値との比較･･････････････････････････49
3
4)インターネット人口の偏りについて･･････････････････････････････････････････51
V .原因分析と対策･･･････････････････････････････････････････････････････････････53
1.公共サービスの満足度は何故低いのか？･･･････････････････････････････････････53
2.公共サービスの満足度改善の主な対策に何があるのか？ ･････････････････････････54
3.個別の対策以外の対策に何があるのか？･･･････････････････････････････････････54
1)税取り立て⇒料金方式へ（民営化）･････････････････････････････････････････54
2)議会制民主主義制度の修正･･･････････････････････････････････････････････55
V I.今後の公共サービスの望ましい姿の検討･････････････････････････････････････････57
1.近未来の変化要因とその評価･････････････････････････････････････････････････57
1)近未来変化要因に何があるか･････････････････････････････････････････････57
2.行政サービスの提供のあり方について･･････････････････････････････････････････58
1)料金化の可能性･････････････････････････････････････････････････････････58
2)民営化の可能性（ＰＦＩを含む）･････････････････････････････････････････････59
3)ＮＰＯ、ＮＧＯの可能性････････････････････････････････････････････････････59
3.市民と情報発信との関わり････････････････････････････････････････････････････60
1)公共サービス情報の充実･････････････････････････････････････････････････60
2)サービス種別満足度等の情報提供･････････････････････････････････････････60
3)情報に基づく行動と公共サービスへの影響･･････････････････････････････････61
4.合併再編と公共サービス満足度との関係････････････････････････････････････････61
1)問題意識･･･････････････････････････････････････････････････････････････61
2)合併再編のプラスとマイナスについて(上尾市の場合) ･････････････････････････62
3)合併再編のメリットについて････････････････････････････････････････････････63
4)合併再編のデメリットについて･･････････････････････････････････････････････63
5)合併再編のその他の効果･････････････････････････････････････････････････63
6)まとめ･･････････････････････････････････････････････････････････････････63
5.行政サービスの満足度レベルと自治体財政との関係･･････････････････････････････63
1)行政サービスの満足度水準と自治体財政の関係のパターン化･････････････････63
2)実際の自治体の分類･････････････････････････････････････････････････････64
V II.新しい方法論の開発･････････････････････････････････････････････････････････68
1.これまでの分析の視点････････････････････････････････････････････････････････68
1)利用者、非利用者別期待度・満足度分析････････････････････････････････････68
2)重相関分析･････････････････････････････････････････････････････････････70
3)レーダーチャートによる原因評価･･･････････････････････････････････････････74
4)ランキングの提示････････････････････････････････････････････････････････75
2.数量化理論を用いた新しい分析手法の開発（河川データを用いた新しい分析手法）･･･79
1)問題意識･･･････････････････････････････････････････････････････････････79
4
2)主な手順･･･････････････････････････････････････････････････････････････79
3)用いたデータ及び対象･･･････････････････････････････････････････････････79
4)河川満足度全体の重相関分析････････････････････････････････････････････79
5)利用目的別重相関分析･･･････････････････････････････････････････････････79
6)因子分析･･･････････････････････････････････････････････････････････････84
7)新しい分類による利用者数の推定･･････････････････････････････････････････85
V III.今後の課題･････････････････････････････････････････････････････････････････91
1.改善運動としての課題････････････････････････････････････････････････････････91
1)地域独占サービス事業者への競争情報提供による刺激･･･････････････････････91
2)ユーザーへの地域間比較情報提供による刺激･･･････････････････････････････91
3)自治体内地区間比較情報の提供･･････････････････････････････････････････91
2.調査研究上の課題･･･････････････････････････････････････････････････････････91
1)満足度とその説明要因の精度向上･････････････････････････････････････････91
2)満足度ポイント向上による経済効果の試算･･･････････････････････････････････91
3)サービス別地域別満足度ランキングデータの整備････････････････････････････91
4)料金のみによる地域・国家運営の可能性検討････････････････････････････････91
IX .補論････････････････････････････････････････････････････････････････････････92
1.各種指標の妥当性について･･･････････････････････････････････････････････････92
1)望ましい最終指標の検討･･････････････････････････････････････････････････92
2)指標の構成要因の検討･･･････････････････････････････････････････････････97
2. 土木学会講演集にみられた利用者満足度関連論文の紹介････････････････････････99
1)道路利用者満足度に関する一考察･････････････････････････････････････････99
2)降積雪時における遅れと道路利用者の満足度に関する基礎的考察････････････101
3)顧客満足度指標を用いたバス情報提供ニーズの分析････････････････････････102
3.因子分析計算結果について･･････････････････････････････････････････････････104
1)各因子の平均、標準偏差････････････････････････････････････････････････104
2)因子間の相関･･････････････････････････････････････････････････････････104
3)固有値表（回転前）（回転後）･････････････････････････････････････････････104
4)因子負荷量（回転前）（回転後）･･･････････････････････････････････････････104
5)全国河川因子分析図（回転前） ･･･････････････････････････････････････････106
6)全国河川因子分析図（回転後） ･･･････････････････････････････････････････107
7)全国河川因子分析図（回転後）（1 軸、2 軸グラフ）･･･････････････････････････108
X .参考文献･･･････････････････････････････････････････････････････････････････109
5
0.調査・研究の概要
1.目的
本調査・研究の目的は、公共サービスの市民満足度を向上させるための方法論を、こ
れまでの知見をもとに検討しようとするものである。これまでの調査により国内国外とも民
間のサービスに比べ、公共サービスの満足度は極めて低い水準にあることが実証されて
いる。この公共サービスについて、これまでの実践をもとに構築してきた方法論、データ収
集、解析をもとに、それを更に発展させ、深め今後のこの分野の研究に寄与しようとするも
のである。公共サービスの満足度を向上させるためには次の２つの分野がある。
①満足度向上のための方法論の研究
②公共サービスの改善を促す実践的アプローチ
本調査・研究では主として①について検討を加えようとするものである。
2.公共サービスとはなにか？
公共サービス満足度向上のための方法論やデータ収集・解析をする前に公共サービス
についてどのような特性があるかを整理した。公共財の特性として非排除性と非競合性が
指摘されているが、実際の公共サービスはこれらの条件だけでは説明できず、むしろこれ
までの歴史的経緯で進められているものが多い。また、必需性が強くかつ地域独占性が
強いことが認められている。更に現在行政ないし公営企業で進められている事業の特性
をみると、非排除性は少なく、私企業による経営が困難なものは少ないとの結論を得た。
3.主要学会活動のレビュー
国内国外の主要学会活動をレビューし、公共サービスの満足度に関する調査研究が
進められているか否か、参考になる論文があるか否かを見てみた。参考になる論文がある
場合にはこれをレビューし、今後の調査・研究のヒントになるものはそれを明記した。
4.公共サービスの現状と問題点
自治体行政の諸問題と満足度測定の役割を検討した。また、日本国内の45 の公共サ
ービスについての満足度測定結果、世界主要15 都市の25 の公共サービスの満足度測
定結果をもとに、どのような問題があるかを整理した。
5.満足度の変動要因について
アンケート手法によって測定され、集計される満足度は、様々な要因によって変動する
ことは当然である。ここではこの変動要因を（１）サービス種固有の満足度増減要因（２）回
答者固有の属性による要因（３）その他の要因に分けて、要因差を取り上げ可能な限り定
量的に論じた。その他の要因の中では地域差（国家間差）、調査方法の差（インターネット
調査による偏りを含む）についても述べた。
6.原因分析と対策
個別の公共サービス毎に満足度の増減要因となる原因を分析し、対策の方向性につ
いていくつかの典型例を示した。また個別のサービス以外の対策に何があるかについて
も検討した。
6
7.公共サービスの望ましい姿
近未来の変化要因として少子高齢化の進行、地方分権の進展、財政収支の逼迫など
を取り上げ、今後の地方自治体行政と満足度測定の必要性との関係を見てみた。また行
政サービスの提供のあり方として料金化の可能性、民営化の可能性、ＮＰＯ、ＮＧＯの可
能性について検討した。更に市民と情報発信との関わりとして、各種の公共サービスに関
する多様な情報発信が、結果として公共サービス主体へ様々な刺激と影響を与える可能
性が高いことを示した。
8.新しい方法論の開発
公共サービスの満足度測定・解析手法はまだ緒についたばかりであり、学会活動を見
ても際立った方法論があるわけではない。これまでの分析の視点としては①利用者、非利
用者別期待度・満足度分析②重相関分析③レーダーチャートによる原因評価④ランキン
グ表などが有効な手法として既に実践されている。これ以外に主として数量化理論を使っ
た新しい分析手法について検討した。
9.今後の課題
以上の検討を踏まえ、今後の課題を①改善運動としての課題 ②調査研究上の課題に
分けて整理した。
10.補論：
1)各種指標の妥当性について
アンケート調査ではどのような指標により当該公共サービスを全体として捕らえた
らよいかは重要な課題である。当然そのサービス固有の抱えている課題や当面の
当該地域における課題により、とるべき指標は異なる。ここでは｢治水｣をテーマに
どのような指標が望ましいか、指標間の関係はどのようになっているかを一般的に
論じた。
2)その他
本論を補強する関連資料を抜粋し、紹介した。
7
I.序論
1.研究目的の大枠
日本、米国いずれの地域でも、民間サービスに比べ低いことは既存調査で明らかとなっ
ている。他国でも同じ傾向があることは・ワード研究所の自主研究からも類推できる。
公共サービスの家計に占める割合は日本34％、米国34％といずれも高く*1なっており、
他国でも同様の水準と推定される。以上のことからこれらの公共サービス内容の改善に対
する取り組みは世界各地の市民にとって無視できない大きな領域である。①改善のため
の方法論の提案②改善のヒントになるデータの提示③改善のための理論構築を行い、不
明であったこの分野に光明をもたらしたい。
*1 ここでは家計費の中で大きな割合を占めるといわれる日本の住宅費、食費などに比べ
て小さな比率でないことの意味である。

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