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多様な解釈ができる詩の表現特性

「多様な解釈ができる詩の表現特性」 ~金子みすゞ詩作品の表現分析を通じて~ ——————————————————————————– 目次 序 章       課…

「多様な解釈ができる詩の表現特性」
~金子みすゞ詩作品の表現分析を通じて~
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目次
序 章       課題解明の方法
第一節     課題設定の理由
第二節     課題解明の方法
第一章        多様な解釈ができる詩の表現分析
第一節     多様な解釈ができる詩の表現特性についての仮説
第二節     読み手が詩を解釈する上で必要な叙述が不足している詩の分析
第一項   登場人物の心理や作者の考えの叙述がなく、場面の叙述しかない詩について
第二項  視点のありかを示す叙述がない詩について
第三項  作者が読み手に疑問を投げかけ、その疑問の答えに関わる叙述が明示されていない詩について
第四項  リズム感を重視して音合わせをしているためか、表現が不適切で意味が曖昧になっている詩について
第三節     読み手が詩を解釈する上で必要な叙述は不足していないが、叙述の伝達内容に含みがある詩の分析
第一項  読み手による個々の叙述に対してのウエイトのかけ方次第で多様な解釈が生まれる詩について
第二項  場面のある部分がクロ-ズ・アップで叙述されているとも読めることによりその場面の出来事に対する登場人物や作者の捉え方がかかれているともよめる詩について
第三項  指示語・代名詞が示す内容が特定しにくい叙述がある詩について
第四項  表記の仕方の使い分けにより、その出来事に対する登場人物や作者の考え方がかかれているとも読める詩について
第四節       読み手が詩を解釈する上で必要な叙述は不足していないが、叙述の伝達内容が独特である詩の分析
第一項  読み手にとって聞き慣れない言葉が用いられている詩について
第二項  読み手にとって作者の表現意図が理解しにくい叙述がある詩について
第五節       多様な解釈ができる詩の表現特性の分類
第六節       多様な解釈ができる表現特性が複合している詩について
第二章        解釈が多様にならない詩の表現分析
第一節       作品分析
第二節       解釈が多様にならない詩の表現特性
終 章        まとめと今後の課題
第一節       まとめ
第二節       今後の課題
資料・参考文献・参照文献
おわりに

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序章  課題解明の方法
第一節 課題設定の理由
詩は、物事を正確で簡潔に伝達することを目的とした説明文や報告文と違い、物事の表現の仕方(例;叙述方法、構成方法など)を、作者・読み手がともに楽しみ味わい、また読み手がその詩を自分なりに解釈して楽しむという側面を持った文学であるといえる。叙述の仕方によっては、読み手がかわってもほぼ同じ解釈がなされる詩もあるが、読み手にはそれぞれ個性があり、違う感性をもっているのだから、作品と向き合う読み手によって解釈の仕方が異なることの方が一般的である。
そこで私は、読み手によって解釈が多様になる詩にはどのような特性があるのかということを研究したいと考えた。解釈が多様になる詩の叙述は、詩を解釈する上で読み手の個性や感性が反映され得る要素を持っているはずである。その要素の実体を明らかにし、明らかにした要素の数々を分類したい。ある一つの詩について多様な解釈ができると判断するには、その詩の叙述における多様な解釈ができる要素を理解していることが必要不可欠である。というのは、多様な解釈ができる要素を理解していないならば、ある詩についてなされるいろいろな解釈を「読み手の個性や感性の違い」としてすべて受容し、読み手の明らかな誤読をも否定できない状況に陥ってしまいかねないからである。
取り扱う詩作品は、『金子みすゞ童謡集・わたしと小鳥とすずと』(矢崎節夫編 1984JURA出版局)『金子みすゞ童謡集・明るいほうへ』(矢崎節夫編 1995 JURA出版局)に収められているものにする。金子みすゞの詩作品に限定したのは、私自身同氏の詩作品がとても好きであるということと、将来、教師になった時に現場で同氏の詩作品を数多く扱いたいと考えているからであり、その際の大きな参考となれば幸いだと思っているからである。
第二節 課題解明の方法
多様な解釈ができる詩と解釈が多様にならない詩の違いは、叙述の表現特性の違いによって生まれるのは言うまでもない。しかし、どのような叙述によって解釈が多様になり、また解釈が多様にならないかということは、曖昧模糊である。それを探るべく、作品分析を行う。作品分析によって、作品の表現特性をとらえ、その表現特性が与える読み手の解釈への効果を考えていく。

まず、『金子みすヾ童謡集 わたしと小鳥とすずと』『金子みすヾ童謡集 明るいほうへ』(矢崎節夫編 JURA出版局)〈計120編〉から、多様な解釈ができる詩を探し出すところから始めた。
第一章では、探した詩から多様な解釈ができる部分の叙述を取り出し、その部分に対する解釈例を可能な限り多く挙げ、次に、探した詩の全体を通しての解釈例を可能な限り挙げる。そして、多様な解釈が生まれる原因となる叙述の特徴を考え、いくつか挙がったそれらの特徴を整理し、分類していく。
第二章では、二つの童謡集に収められている、解釈が多様にならない詩について解釈が多様にならない原因となる叙述の特徴を考えていく。
そして終章では、第一章と第二章で分析した、多様な解釈ができる詩と解釈が多様にならない詩それぞれの表現特性を比較し、多様な解釈ができる詩の表現特性とその表現特性が読み手の解釈にどのように影響するのかについてまとめたい。

この論文では『金子みすゞ童謡集 わたしと小鳥とすずと』(矢崎節夫編 1984JURA出版局)『金子みすゞ童謡集 明るいほうへ』(矢崎節夫編 1995JURA出版局)に収められている詩作品を取り扱っていくのであるが、これらの童謡集は子供向けに出版されているためか、部分的に原作品と違う表記(例;漢字が平仮名に改められている、旧字が改められている 等)をしている作品がある。分析をしていく上で、原作品と違う表記では支障があるので、取り扱う詩作品はこれらの童謡集に収められているものに限定するが、『新装版 金子みすゞ全集 ⅠⅡⅢ』(JURA出版局 1984)に収められている原作品を資料とし、分析していく。
なお、便宜上『新装版 金子みすゞ全集 ⅠⅡⅢ』に収められている作品の配列順に番号を打ち、取り扱う詩作品の右下にその番号を併記しておく。例えば、「仲なほり」の詩作品の右下に‘Ⅱ-145’と書かれていれば、『新装版 金子みすゞ全集Ⅱ』の145番目の作品ということになる。

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作者: 中国论文网

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